肘
症例2 左肘が痛みでまっすぐに伸ばせない
患者
2019年1月 男性 60代
症状
5年前に脳梗塞で右片麻痺になり現在、車椅子の生活だが最近手すりにつかまっての歩行も徐々に出来るようになってきたとの事。
リハビリの際に左腕にかなり負担がかかって、ついには左肘が痛みで伸ばす動作が出来なくなり歩行練習も中断しているとの事。
1週間以上たつが良くならないので以前、腰痛で鍼をしたことがあつたので今回も鍼を依頼する。
治療内容
左肘を曲げた状態から伸ばすようにお願いすると90゜を越えた辺りから痛みを訴え完全に伸ばせない。
触診すると肘の前面に圧痛が強く前腕上部まで筋緊張が拡がっている。
他に異常をさがすと頸椎に反応があり、左股関節周りも反応がある。
手のツボを押さえながら肘を伸ばしてもらうと良い感じなのでそのまま鍼をすると痛みも減った。
翌週同じツボへ鍼をする。
週1回の鍼施術を全3回行い肘の痛みは無くなったので終了とする。
その後はまた歩行練習を再開して肘の痛みも無いとの事。
使用したツボ
六谷L、魚際L、中腰L
考察
右半身をかばうため、左肘だけではなく首、肩、股関節に負担がかかり筋緊張が過度に強くなったため、痛みが出現。
その筋緊張が緩和すると痛みも取れてくれた。
症例1 右肘が激痛で曲げ伸ばしが出来ない
患者
2019年1月 男性 50代
症状
夜横向きで寝て居るときに右腕が下になっていたが気にせずにそのまま寝たとの事。次に起きた時は肘の激痛で目覚めたらしい。肘の前面と後面に強い痛みで軽く曲げている状態でそこから曲げる事も伸ばすことも痛くて出来ない。
しばらくすれば治まるだろうと考えていたが一向に良くならず、それどころか反対の手で右手首辺りを支えてないと肘が猛烈に痛いらしい。結局朝まで痛みが取れず慌てて来院する。
治療内容
来院時、右肘を軽度屈曲位で反対の手で支えるような恰好。
他動で肘を動かそうとすると痛みで出来ない。指先や周辺にしびれ、感覚異常はない。上腕二頭筋の圧痛が強い。熱感はなし。
話を聞くと前日に久しぶりに筋トレで上肢をかなりダンベルなどをしたとの事。また仕事が忙しく体が疲労していて寝てる時も寒くて冷えるなと思いながら寝てしまったとの事。
頚を左側屈すると右側面が痛く肘にまでひびく。頚を後屈してもらうとやはり肘に痛みがひびく。手のツボに鍼をすると痛みが半分くらいになり完全伸展まではいかないが大分伸ばせるようになる。
後日の予約して帰宅したがその日の昼過ぎに電話がきて「あの後、みるみる痛みが減って、肘の曲げ伸ばしが出来るようになりました」との嬉しい連絡がきました。
使用したツボ
内谷R、列缺R
考察
痛みが強い患部へはなるべく触らずに施術がしたいもので、ましてそこに鍼をするなど拷問のような行為は避けたい。
離れたツボを使い即効性があるので回復も早くてよかったです。